米国の利下げ期待が金価格を押し上げ


米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が拡大する中、国際金価格の上昇が続き、円建ての日本の金価格が過去最高を更新しています。国内最大の金小売業者である田中貴金属工業が2025年9月16日に発表したデータによると、金の小売価格(消費税および保管料込み)は1グラムあたり19,265円に達し、前営業日から1.5%上昇、年初来の上昇率は30.6%に達しました。また、金の買い取り価格も初めて1グラムあたり19,000円を突破し、19,073円で過去最高を記録しました。


金先物とETFが好調


日本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所の金先物市場では、2026年8月限の金先物価格が9月16日に1グラムあたり17,646円を記録し、過去最高を連続で更新しました。日本の金ETF「三菱UFJ信託金ETF」も同様に好調で、9月16日の終値は2.82%上昇の17,140円となり、7営業日連続で過去最高を更新、年初来で約37%の上昇を記録しています。


市場見通し


アナリストは、米国の利下げ期待、地政学的リスク、ドル安の影響により、国際金価格は短期的には引き続き堅調に推移すると指摘しています。日本の金価格は円安による影響でさらに増幅されており、投資家の金への関心が高まっています。専門家は、現在の高値圏では慎重な取引が求められ、FRBの政策動向や円相場の動きに注目するよう勧めています。


出典:MoneyDJニュース、2025年9月16日